北欧留学記 ~会社を辞めデンマークに半年間の留学へ~

大学時代に最後の記事を書いてから早いもので4年が経ちました。

実は今月からデンマークに留学に来ています。この4年間であった出来事や留学に来た理由も含めて、久しぶりに少し文章を書いてみようと思います。

 

【留学を決めた理由】

本当は大学卒業後、真っ先に海外に行くのが自分のプランであり願望だった。

留学や青年海外協力隊への参加など、海外へのいろんな道を考えていたが、新卒のタイミングでコロナが来て、海外の道が閉ざされてしまい、日本の企業に就職した。

3年ほど働いていたが、だんだん呑まれていく自分を感じた。もちろん楽しいこともたくさんあったしやりたかった仕事もできていたけど、新人のペーペーにはできないこともたくさんあった。25歳になったタイミングで、このままだと小さなころからずっと持っていた「海外に行きたい、世界で活躍したい、世界を変えるような人になりたい」と考えていた自分の夢が薄れてしまっていくのではないか、結局行かなくなってしまうんじゃないか、というのがすごく怖くなった。

特に留学は、高校時代からずっと行きたいと願い続けていたがずっと実現できていなかった、自分が人生で最もやりたいことだった。

無理やりにでも行かないとこのまま行かなくなってしまうと思って、現実的に海外に出れる術を探した。

修士への留学、協力隊への参加などコロナ前に考えていたことを再検討したけどしっくり来なかった。もっと言うと二つとも「今じゃない」と思った。自分が今やりたいのは自分が将来に渡って関わっていくであろう専門的なことを決めて莫大なお金を払って修士号を取得することではなくて、むしろ学生の時にできなかった海外での学校での学び、いろんな国から来ている人との関わりの中で学ぶ経験をしたいと思った。

自分が教育に携わっていた中でずっと北欧には興味があり、調べている中で「フォルケホイスコーレ」という学校/留学の仕方を見つけた。18歳以上であれば誰でも入れる北欧独自の民間の学校で、学位も試験もないが世界各地から集まる若者たちと一緒に国際関係や平和について英語で学び議論ができる、という自分にとってずっと理想として思い浮かべていた学校/留学の形だった。

MBA修士留学などよくある社会人の留学の形ではなかったので少し悩んだが、自分が本当にしたいと思うことに従うべきだと思った。自分の中にあるワクワクに従って行動することができないとこのまま段々おじさんになってつまらない人生になってしまうかなと思ったし、それだけは嫌だった。

半年間で学費/寮費/食費込みで約100万円と、ほかの留学に比べてかなり安い費用で行けるのも魅力的だったが、当時の自分にはほとんど貯金がなかったので、このために本気で節約して貯金した。

一日の使用額を1500円と決めて、朝はコーンフレーク、昼は日高屋の半ラーメン、夜はオリジン弁当の半額の食材、のような生活を送った。もともと節約がそんなに得意ではなかったけど、本当にずっと行きたかった留学のためだったので、本気で頑張れた。結果月に10万ずつくらい貯金することに成功して、1年間で航空券含めてぎりぎり留学に行けるくらいの費用を捻出できた。

当初父親には反対を受けていたが、お金も自分で何とかするし自分がずっとやりたかったことで、ここで行かなければ一生後悔するので、ということも伝えて納得してもらった。親には留学の支払いの瞬間にすこし借金をしたが渡航前にすべて返済した。

両親は行く前に3万円差し入れてくれた。社会人なので自分のことは自分で賄え、という至極当然のことだが、それをしっかりすれば結局応援してくれる両親にはすごく感謝している。この形でなければ自分が自由にやりたいことを追う人生にはできなかったと思う。

3年働いた会社も、ボランティアでやっていてすごく好きだったサッカークラブのコーチも辞めて留学に来た。上司も先輩のコーチの方々も、教えていた子供たちもみんな留学を応援してくれた。改めて周りの人にすごく恵まれたなと思う。コロナがなければ本当は所属してなかったはずの会社とクラブだったけど、ここでの経験ができてよかったと思う。

1月18日に始まってまだ3日目の留学。すべてがこれから始まるけれど、自分が今回ここに来た目的と、その目的を達成するための毎日の努力を忘れずに、そして何よりずっと夢だった留学生活を目いっぱい楽しむことを大事に、半年間過ごしていこうと思う。